ヨウムのケージ選び素材や扉について|ヨウムの飼い方

ヨウムを家族としてお迎えする際、最も重要なのが「ケージ」です。

ケージは、人間でいうところの“お家”と同じ役割を果たすため、ヨウムが快適に過ごせるよう工夫をしなくてはなりません。

ヨウムは、とってもアクティブな性格のコンパニオンバードですので、ケージをよじ登ったり、おもちゃをかじって遊んだり、羽をパタパタさせたりと常に何かしらの行動にいそしんでいます。

ヨウムを初めてお迎えした方の多くが、あまりの落ち着きの無さに驚かれることかと思います。
そもそも野生で暮らしているヨウムたちは、採食や水を探すため、1日の大半を飛び回って過ごしており、とっても活動的なのです。

そのため、人間世界で暮らすヨウムたちも野生で生きるヨウムたちと変わらないエネルギー量を心身に溜め込んでいますので、そのエネルギーを発散させるため、彼らなり飼い主さんに迷惑を掛けまいと一生懸命身体を動かしているのです。

そんな、健気なヨウムたちを狭いケージに閉じ込めてしまうと、小さな身体に多大なストレスを溜めこんでしまい、発散できないエネルギーを毛引きや自咬といった自らを傷付ける行為で発散するようになり、酷くなると、死んでしまうこともあります。

そうならないためには、ケージの大きさやかたちには気を遣う必要があるのですが、彼らにより良い生活を送ってもらうために、ケージの大きさやかたちだけではなく、使用されている素材や備え付けの扉、ケージの底にも目を配ることをオススメします。

そこで、今回はヨウムがさらに快適に過ごせるケージの素材・扉・底などの選び方についてご紹介します。

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ヨウムに優しいケージ素材とは?

ケージに使用されている素材には様々な種類がありますが、そのなかでも特にオススメなのが、ステンレススチール・パウダーコートスチール・錬鉄(鋳鉄)などの金属製になります。

よく、ピンクやブルーの塗装でカラーリングされたオシャレなケージを購入される飼い主さんもいらっしゃいますが、ヨウムがケージをかじった際に塗装が剥がれてしまい、剥がれた塗料がヨウムの体内に入り込み、病気や死亡の原因になる恐れがあります。

では、アクリル製のケージは、なぜ使用してはいけないのでしょうか。

アクリル製のケージの場合、表面が均等で汚れにくいため、キレイ好きなヨウムにはピッタリなイメージがありますが、よじ登ってエネルギーを発散させることが出来ませんし、なによりサイズが小さいものが多いので、あまりオススメできません。

また、ヨウムのために金物店で材料を購入して自作のケージを作る方もいますが、金物店で販売されている金属素材には、鳥たちにとって有毒な亜鉛が塗装されていることが多いので、ケージを自作される場合は、金属を1つ1つ丁寧に硬いブラシでこすり、表面の塗装剤が剥がれ落ちるまで、2週間から3週間ほど雨風にさらしてから作るようにしましょう。

ヨウムが気に入ってくれる扉とは?

ケージに備え付けられている扉には、オーブンのように手前に引くタイプ・ギロチンのような上下開閉タイプ・玄関のように押し開くタイプの3種類あるのですが、ヨウムが気に入ってくれる扉のタイプは、手前に引くタイプと押し開くタイプの2つになります。

ですが、ケージの多くが上下開閉タイプの扉を採用しておりますので、こちらの扉の方が良いのではないかと思われる方も大勢いらっしゃるかと思いますが、ヨウムはアクティブな性格のコンパニオンバードですので、上下開閉タイプの扉の場合、大怪我をしてしまうことがあります。

また、ヨウムは非常に知能の高いコンパニオンバードですので、簡単に開けられる扉ですと、自分で扉を開けて脱走してしまうことがあります。
そのため、彼らの脱走を防ぐため自動ロック式の扉が付いたケージを購入するか、スプリングクリップなどを備え付けることを推奨します。

ただし、これらの対策グッズもヨウムの前では気休め程度にしかなりませんので、鳥専門のペットショップの店員さんやヨウム専用のブリーダーの方に相談されることをオススメします。

意外と盲点なケージの底

とってもキレイ好きなヨウムは、ケージ内が汚れることをとても嫌がります。
ですが、フンきり網があれば、たとえケージの底で転げ回ったとしても、彼らがフンまみれになることを防ぐことができます。

ですがヨウムは穴掘りをするような動作をとったり、紙を引き裂いたり、水に物を投げ込んだりと悪評高い一面もあり、なんとケージの底に降りてきて自身のフンで遊ぶこともあります。

特にフン遊びは不衛生な遊びなので、ヨウムが病気になってしまうこともあります。

野生のヨウムは自身のフンで遊んだりすることはありませんが、飼い鳥として人間世界に住むヨウムたちは、こうした遊びでストレスやエネルギーを発散するため、飼い主さんは彼らがフンで遊ばないよう、常にケージの底をキレイに保つように心掛けましょう。

また、ヨウムの性格によってはケージの中でフンをすることを嫌がる子もおります。
そういった性格の子は、ケージの側面に貼り付いてケージ外にフンが落ちるように排泄しますので、このようなクセを持っている場合はケージ周辺に新聞紙を敷いておきましょう。

今回は、ヨウムがさらに快適に過ごせるケージの素材・扉・底などの選び方についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

ヨウムに快適な暮らしを送ってほしいということで、華美な装飾が施されたもの、ペンキなどで塗装されたものやプラスチックで覆われたもの、ケージ網の間隔が広すぎるものは、怪我や死亡の原因となります。

ヨウムの気持ちになることは難しいことですが、彼らに関する知識を身に付けることで、何が安全で何が危険なのかを区別できるようになりますので、ヨウムをお迎えする前に、しっかりと知識を身に付け、信頼できる鳥専門のペットショップやヨウム専門のブリーダーの方に相談し、万全の体制を整えてからお迎えしましょう。

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