オカメインコの品種別特徴|パイド・パール

パイド

パイドとは、「レセッシヴ(常染色体劣性遺伝子)」のオカメインコです。
1949年にアメリカのカリフォルニア州で初めて発見された個体で、身体のあちらこちらでメラニン色素が部分的に欠落しており、クリーム色の発色が斑模様に現れています。
色抜け度合によって呼称が変化するのが特徴です。

・30%未満:ライトパイド
・30%以上70%未満:ミディアムパイド
・70%以上:ヘビーパイド
・100%の個体:クリアパイド

パイドの特徴は世界に同じ模様を持つ個体が存在しないということです。そのため、品評会などでは様々な基準が設けられ、色抜けの良い個体を「スーパー」や「エクストラ」などと評価し、高値で取り引きされています。

パイド同士を交配させると、両親よりも色抜け面積が大きな子どもが誕生することが判明しており、現在では広範囲に色抜けした品種を生み出そうと繁殖が行われています。

パイドは劣性遺伝のため、一見ノーマルグレーやシナモンに見えても、実はパイドの遺伝子を隠し持っているスプリットである可能性があります。ですが、スプリットかどうかを確認することができるため、パイドは不完全劣性遺伝ということが明らかにされました。

現在飼養されているオカメインコがスプリットかどうか気になるという方は、オカメインコの後頭部または首筋に「ティキング」と呼ばれる小さな色抜け部分の有無を確認してください。

パイドには、左右対称に色を残す「リバース」や頭部のみが完全に色抜けしてしまった「クリアフェイス」など様々な種類がございますので、パイドをお迎えする際はこだわってみてはいかがでしょうか。

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オカメインコの品種パールの特徴

パール

パールとは、「性染色体劣性遺伝子」のオカメインコです。
1967年に西ドイツでブリードされた個体です。メラニン色素が羽毛1枚単位で部分的に欠落しており、クリーム色の発色が細やかに立つ波のような模様を生み出しています。

欧州や北米では「Scallop(スカラップ)」と呼ばれ、まるで貝殻のレースのようだと表現されており、模様の現れている部分をレース編みに喩えて「Lacings(レーシング)」と呼んでいます。

パールの特徴は、原種に比べて全体的にリポクローム色素が強く現れており、黄色味の強い個体を「ゴールデンパール」と呼び、グレーの部分がシナモンに変化した個体を「シナモンパール」と呼びます。

パールは、オスの場合、成長すると共に美しい模様が徐々に消えてゆき、最後は原種のような容姿に変貌します。これは男性ホルモンがメラニン色素を増加させたことで起こるのではないかと言われており、パールが老鳥になると再び模様が現れることからこのような仮説が立てられています。
しかし、最近では成鳥になっても模様が消えない品種も誕生しており、未だに謎の多い個体と言われています。

ルチノーとパール双方の遺伝子を持った種類を「ルチノーパール」と呼び、クリーム色の羽毛に濃いイエローの斑模様が現れる美しい鳥となります。

よくペットショップなどではパールを「イザベラ」と表記していますが、イザベラはシナモンの別称ですので、惑わされないようにご注意ください。

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