オカメインコに適した室温と保温器具について
野生のオカメインコたちはとてもシビアな環境で生活しているため、成鳥まで成長したオカメインコたちはとってもタフです。
しかし、お迎えして間もない若鳥や幼鳥・老鳥の場合、日本の気温に対応することができないため、室温管理を徹底する必要があります。
特に寒さの厳しくなる冬の時期は保温器具を用意し、完璧な防寒対策をとらなくてはなりません。
では、オカメインコに適した室温と越冬するための保温方法と防寒対策についてご説明したいと思います。
オカメインコに適した室温とは？
野生のオカメインコはオーストラリアの内陸部に生息しており、最高気温は25度から33度、最低気温は12.7度から18.7度と日本よりも温かい地域に住んでいます。
日本でも北海道や東北地方など豪雪地帯でなければ、冬の季節でも室内温度を一定に保つことでオカメインコたちを越冬させることができますので、そこまで神経質になることはありません。
しかし、初めての越冬を経験するオカメインコの場合は、関東・関西・九州・沖縄関係なく室温管理や防寒対策を徹底して行う必要があります。
飼い主さんは、就寝前には必ずオカメインコの様子を確認しましょう。
そして、オカメインコが眠っている際、背中に顔を埋めているようならば「寒い」という合図ですので、保温をしてあげましょう。
オカメインコは暖かい乾燥地帯に住んでいる鳥類ですので、室温を27度前後になるようにし、絶対に20度以下にならないようにしてください。
特に幼鳥や老鳥の場合は季節関係なく室温を一定に保つことが重要ですので、飼い主さんは徹底した室温管理を行いましょう。
オカメインコを越冬させるための保温方法と防寒対策について
生後3年以上の若鳥や成鳥のオカメインコの場合、過保護になり過ぎると身体が弱くなってしまうため、徐々に日本の気温変化に慣れさせてゆくのが長生きさせるポイントと言われています。
ですので、オカメインコの体調や体力に合わせてゆっくり慣れさせてゆくようにしましょう。急激な温度変化は彼らの小さな身体に大きな負担がかかるため、病気や突然死を招く可能性があります。必ず時間をかけて慣れさせて行くようにしてください。
オカメインコを越冬させるための保温方法と防寒対策ですが、保温で最もオススメなのが24時間エアコンで空調することです。
現在のエアコンは省エネタイプのものが主流ですので、温度設定を18度に設定して24時間フル稼働させたとしても電気料金も跳ね上がることもありません。
なかでも、温水暖房や遠熱床暖房などは室内の空気を汚さずに保温することができるため、オカメインコのみならず、ヒトにも優しい暖房器具となっているので、予算に余裕のある方は購入を検討してみてはいかがでしょうか。
飼鳥たちは温かい空気を体内に取り入れることで保温を行うので、石油ファンヒーターやガスストーブは彼らの健康を損なう可能性があるので、極力使用しないようにしましょう。
部屋全体を温めるのではなく、オカメインコのケージ自体を温めたいという方は、ケージに取り付けるタイプの保温器具を購入することをオススメします。
一般的な防寒対策グッズの1つに円筒形の電球を入れるタイプの保温器具がオススメされますが、鳥類専用なので保温性は高いのですが、飼鳥たちがこの保温器具の上で眠ってしまい火傷をしてしまうなどの事故を招く可能性があるため、カバーを付けたりケージ外に取り付けるなどして彼らが怪我をしないように工夫する必要があります。
そこで、オススメなのが輻射型の遠赤外線上部用保温器具です。ケージの上部に取り付け、天井から温めるタイプの保温器具ですので、ケージ全体を温めることができます。ただし、オカメインコなど噛み癖のある飼鳥の場合、誤ってかじったりしないようにプラスチック製のケースにくくりつけ、ケージから2cmほど離れた場所に設置するようにしましょう。
このような保温器具を使用する場合、必ず必要になるのがサーモスタットです。
サーモスタットとは、保温器具に直接接続して使用する温度管理装置で、設定した温度に合わせて保温器具のスイッチのON・OFFをしてくれる画期的なアイテムです。特に爬虫類専用のデジタル式のサーモスタットは感度が高いため、ケージに取り付けるタイプの保温器具を購入された方は必ず1つは購入しておきましょう。
※サーモスタットはあくまで目安ですので、オカメインコを越冬させるためにはケージ付近に必ず温度計を配置し、ヒトの目でこまめに確認することを推奨します。
ケージに取り付けるタイプの保温器具から放出される熱を逃がさないために、園芸用の温室などでケージ全体を覆ってあげましょう。
透明な温室ならばオカメインコの様子も確認出来ますし、前面にファスナーがあるタイプならば、比較的暖かい日中はファスナーを開けておき、寒くなる夜間は閉めておくことができますので便利です。
しかし、噛み癖のある飼鳥の場合、ピッタリサイズの温室を用意してしまうとかじってしまう可能性がありますので、ケージよりもワンサイズ大きめのものを購入しましょう。
今回はオカメインコに適した室温と保温器具についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
保温器具などは地域にもよりますが、幼鳥や老鳥の場合は梅雨明け頃、生後3年の若鳥や成鳥の場合は5月上旬のゴールデンウィーク明けに片付けるのがオススメです。
オカメインコが冬の間快適に過ごせるよう、飼い主の皆さんは是非、徹底した室温・保温管理を行いましょう。