ヨウムの性格や寿命と価格|ヨウムの飼い方

美しいうろこ模様と知性の高さで人気の高いヨウムの魅力をご紹介します。

分類:インコ科ヨウム属
体長:33cm前後
体重:350~600g前後
価格:若くて30万前後。※年齢や品種によって価格が変動します。
寿命:50年ほど

野生での生活

ヨウムはアフリカ西部のギニア湾岸のリベリア(穀物海岸)とガーナ(黄金海岸)に挟まれた象牙海岸南東部やアフリカ東部の赤道上に在るケニア、アフリカ南西部の大西洋岸に在るアンゴラなどに生息しておりますが、主にアフリカ西海岸に在る森林地域に分布している大型のインコです。
野生のヨウムは、生息地域によって体格に差が生じ、最も大きな個体が存在すると言われているのがコンゴ共和国で生活しているヨウムです。

ヨウムの身体は大半が淡いグレーで縁取りされたグレーの羽毛に包まれています。風切羽はブラックで顔面部分には羽毛が無いため白くなっています。嘴はシックにブラック、目はホワイトからライトイエローの虹彩、尾羽は華やかなレッドとなっています。
野生のヨウムは、アブラヤシの実といった種子やフルーツを食べており、低湿地の森林から高地の森林などに生息しています。

ヨウムはヒトと同様、反抗期があります。個体によって反抗期の時期が異なるのですが、1羽につき2度反抗期を迎えることが多いと言われています。ヨウムの反抗期はヒトとやや似ており、自己主張が激しくなり、攻撃的になる場合があります。1度目の反抗期は幼鳥換羽が済んだ1歳半から2歳あたりにかけて迎えると言いますが、個体によって異なるので、いつ頃反抗期を迎えるのかははっきりと断言できません。

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ヨウムの性格と特徴

沢山の言葉を覚え、博士と心を交わしたアレックス

ヨウムといえば、数々の絵画や文学作品に登場するインコ科の鳥類として知られておりますが、特に1976年から2007年にかけて一世を風靡したヨウムのアレックスは、50の物体と7つの色彩、5つの形を認識することができ、さらに数字を6つまで数えることが出来た非常に賢い鳥類として注目を集めました、アレックスはヒトの2歳児の感情と5歳児の知能を持っていたため、彼が31歳という短い生涯を終えた際に、飼い主出会ったアイリーン・ペッパーバーグ氏は、アレックスの公式ホームページにてこのように述べています。

『アレックスは「オウムは人語を無意識にものまねしている」という固定概念を覆した偉大なる鳥類です。アレックスは鳥の心に対する一般概念を変えただけではなく、「bird brain」という言葉の認識も変えたのです。』そして、アレックスは最期に『You be good.see you tomorrow.I love you.』と博士に声をかけたそうです。

また、2004年の1月までになんと950以上の語彙を覚え、動詞の時制をきちんと使用することが出来るニキシは、写真を見せるとそこに写されている物体を理解して答えることが出来ることを私たちに見せてくれました。

ヨウムは非常に高い知性を有しており、ヒトの言葉をよく覚えてくれます。そのため、飼鳥としてとても人気の高い種類でもあります。さらに、ヨウムは言葉を覚えるだけではなく、その言葉の意味を理解し、ヒトと会話することが出来るため鳥類の中でもコミュニケーション能力が高いため、独り暮らしの方や高齢者の方にオススメです。
ヨウムは大型のインコですが、声量があまり大きくなく、言葉を覚えると叫び声を上げることが少なくなるのでコンパニオンバードとして使用する方も大勢いらっしゃいます。

しかし、ヨウムは非常にデリケートで臆病な性格のため、人見知りをします。ですが、積極的にヒトに会わせることで人見知りを解消することが出来ますのでご安心ください。
ヨウムはメスの方がオスよりも攻撃性が低いため、これからコンパニオンバードを購入しようとお考えの方はメスのヨウムを購入すると良いでしょう。
ただし、ヨウムは生後6か月までは病気になりやすいため、ヒナから使用する方はある程度の知識と覚悟が必要となります。

ヨウムのオスメスの区別

ヨウムの雌雄区別ですが、メスはオスに比べ、頭がい骨や嘴が若干小さくて頭が丸く、首が細いと言われています。1歳半を超えると、肛門に近い尾羽の先端にグレーに縁取りされた羽毛が見られ、オスは縁取りの無い赤みを帯びた尾羽もしくは白いラインの入った羽毛が存在することがあります。しかし、素人目にはなかなか区別が付かないので、専門知識を持つ方に相談してから購入すると良いでしょう。

コンゴウインコとコイネズミヨウムの違いって?

ヨウムには、コンゴのヨウムとコイネズミヨウムという亜種や変異種が存在します。
コンゴのヨウムは日本ではあまり区別されていないため、稀にヨウムを購入したらコンゴのヨウム(亜種)だったという場合がございます。原種のヨウムと比べ、体格が大きい傾向にあります。

コイネズミヨウムはヨウムよりも小型の個体です。名前の通り濃いグレーの羽毛で身体が包まれており、ダークレッドの尾羽と上嘴が褐色もしくはピンク色をしています。コイネズミヨウムはヨウムよりも西の方角に生息しており、敏活に働き、人見知りもしにくいためヨウム同様人気の高い種類です。

ヨウムは現在ワシントン条約で附属書Ⅱ類に属しており、輸出国の許可無しに商業取引を行うことは禁止されています。しかし、飼養人気が高いため、現地では密猟が後を絶たない状態となっています。
日本国内では、ヨウム専用のブリーダーが数多く存在するため、日本生まれの日本育ちというヨウムもたくさん存在します。ですが、寿命が50年と非常に長いので、ご自身の年齢と相談してから購入するようにしましょう。

ヨウムの魅力は、高い知性と深い愛情です。個体によって言葉を覚えるのが苦手な場合もありますが、それも1つの個性と受け止め、愛情を持って接してゆくことで、突然言葉を話し出したということもあります。性格も物静かで穏和な性格をしているので、ヨウムの知識をしっかり身に着けていらっしゃる方で50年前後という長い期間飼育が可能な方ならば、どなたでも飼養することが出来るでしょう。

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