現在、空前のインコブームとなっている日本国内では、フレンドリーな性格のセキセイインコやおっとりとした優しい性格のオカメインコなどが人気を集めていますが、尾羽が短くて全体的に丸みを帯びたフォルムと色彩豊かな美しい羽を持つ“幸福な夫婦の象徴”と言われる「ラブバード」もじわじわと注目を集めています。
ラブバードとは、雌雄の仲がたいへん良く、パートナーと認めた相手に対し、溢れんばかりの愛情を注いで絆を深めようとすることから、海外では結婚祝いのプレゼントに “いつまでも幸せな結婚生活が続きますように”という意味を込めてつがいのラブバードを贈るそうです。
ですが、ラブバードの多くがアフリカ大陸原産の鳥類のため、日本でラブバードを飼育する際は、彼らが気持ち良く過ごせるよう、現地の湿度や温度を保つ必要があります。
そこで、今回はラブバードのなかで最も人気の高いコザクラインコの飼い方で意外と知られていない適切な湿度と温度についてご説明します。
コザクラインコの適切な湿度と温度について
ラブバードとは、コザクラインコやボタンインコ、カルカヤインコなどオウム目インコ科ボタンインコ属に属する鳥類の総称です。
そのずんぐりとした体型と短くて四角い尾羽が多くの人々を虜にしており、世界でも最小のインコの1種として知られています。
ラブバードのなかで特に人気の高い種類が「コザクラインコ」であり、身体の美しい緑色と桜色のお顔がとっても印象的なコンパニオンバードです。
ラブバードの大半がアフリカ大陸を故郷としており、基本的には1年の平均気温がセ氏20℃以上ある川沿いや湖周辺の湿度の高い場所で生活しているのですが、コザクラインコの場合、アフリカ大陸南西部の大西洋岸にあるアンゴラ共和国からナミビア共和国の乾燥地帯を故郷としており、1年の降水量は少なく、湿度も低めですので、ラブバードのなかでは湿度の弱い種類となります。
ですが、日本生まれのラブバードの場合、日本の低温でカラカラに乾燥した冬にも対応できる個体もおりますので、コザクラインコをお迎えする際は、事前にコザクラインコの飼い方についてしっかり記されている専門の書籍やコザクラインコのブリーダーに飼い方の基本を学んでおくことをオススメします。
ただし、コザクラインコが耐えられる気温は7℃から28℃ですので、それ以下の気温やそれ以上の気温になる場合は、季節に合わせて湿度と温度の対策をしっかり行うように心掛けましょう。
今回はコザクラインコの飼い方で意外と知られていない適切な湿度と温度についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
コザクラインコをはじめ、ボタンインコやカルカヤインコなどのラブバードをお迎えする際は、ケージを置く場所に必ず湿度計と温度計を設置するようにしてください。
コザクラインコの場合、寒さには強いですが湿度には弱い性質を持っておりますので、長雨が続く梅雨や秋雨の時期や高温多湿の夏場は、彼らが体調を崩さないように毎朝健康チェックを欠かさずに行うようにしてください。
もし、コザクラインコが寒がって膨らんでいるようならば小鳥専用のヒーターで温めてあげたり、暑くて羽を浮かせたり、呼吸が荒くなっているようならば、寒くならないようにエアコンをつけるなどの対策を取るようにしましょう。