ヨウムの鳴き声の大きさと騒音|ヨウムの飼い方

コンパニオンバードのなかで最も人気の高いアフリカ原産の大型インコ「ヨウム」は、おしゃべりが得意なとても聡明な大人しい鳥です。

しかし、知能が高いゆえ、デリケートで神経質な一面もあり、温厚で人懐っこい性格の個体は、寂しがり屋さんですので、ひとりぼっちにさせてしまうと不安から毛引きや呼び鳴きなどの問題行動を取る場合があります。

ヨウムは大型種のなかでも、比較的鳴き声が小さいと言われておりますが、それは大型種のなかでも声が小さい分類だというだけであり、セキセイインコやオカメインコなどの小型・中型と比べると遥かに大きな声で鳴きます。

そこで、今回はヨウムの鳴き声はどのくらいの音量なのか、そしてご近所トラブルの原因のひとつである「呼び鳴き」対策について解説してゆきたいと思います。

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ヨウムの鳴き声はどのくらい?

カナリアなどは美しい囀りで人々の心を癒してくれるコンパニオンバードですが、全ての鳥類がカナリアのような美しい囀りを奏でるわけではありません。

バタンやコンゴウインコ、ボウシインコなどの大型種は大型犬の遠吠えよりも大きく聞きづらい声質で鳴くため、ご近所迷惑になること間違いなしです。鳴き声が比較的小さいと言われるシロビタイ・ムジ・オウムも耳元で泣かれれば、三日三晩耳鳴りが消えないと言われるほどです。

ヨウムはバタンやコンゴウインコ、ボウシインコなどと比べると、やや声量や低いものの、高い口笛のような鳴き方をし、パニックに陥ったときは、さらに大きな声を上げるため、ヨウムをお迎えする際は、防音対策をしっかり行っておく必要があります。

ヨウムなどの大型種の鳴き声は、およそ80dB(デシベル)だと言われており、夜間の環境基準が40dBですので、十分に騒音レベルとなります。ですので、夜間の防音対策はバッチリ行っておきましょう。

しかし、騒音対策としてヨウムのケージを吸音ボードや軽量発泡コンクリートで囲ってしまうと、ヨウムを薄暗い環境に置くこととなり、精神衛生上危険ですので、音楽用防音室をメーカーから取り寄せるのがオススメです。

ヨウムが鳴く理由とは?

健康なヨウムたちは、明け方近くと夕方によく鳴きます。
これは彼らの本能であり、野生のヨウムたちは日が暮れると「僕はここで眠るよ」「僕は無事だよ」と自身の安否を仲間に伝えているのです。

飼養されているヨウムも朝夕になると、しきりに大きな声で鳴いたり、おしゃべりをしたり、口笛や音真似をしたりします。もしも、彼らが朝夕によく鳴くのであれば、「ここにいるよ。心配しないでね」と声をかけたり、名前を呼ぶなどヨウムに声をかけて安心させてあげましょう。

ヨウムをはじめ、鳥類のほとんどが鳴くことで喜怒哀楽を表現しています。
特に「呼び鳴き」は、飼い主への愛情を表現するためのものであり、少しでも一緒に居たい、構ってほしいという想いを込めて行っています。

早朝の呼び鳴きを防ぐためには、夜間は音楽用防音室で眠らせたり、夜寝る前に朝日が入らないように厚めの布でケージを覆うのがオススメです。

ただし、日光浴はヨウムにとって必要不可欠なものですので、日中も日の当たらない場所にケージを置いておくことは御法度です。

呼び鳴きで最も困るのが、飼い主を求めて鳴く場合です。

呼び鳴きのしつけ方法は?

ヨウムは、知性が高く温厚で懐っこい性格のコンパニオンバードですが、とっても寂しがり屋な一面も持っています。そのため、飼い主の姿が見えなくなると、寂しさのあまり大声で鳴き出すこともあります。
飼い主の姿が見えずに呼び鳴きを行うヨウムをしつけるためには、とにかく無視することです。

ただし、呼び鳴きのしつけ中はご近所さんの迷惑になりますので、事前に「呼び鳴き対策を行いますので、ご迷惑をおかけします」とご近所さんへ挨拶しておきましょう。

呼び鳴き中は、絶対に姿を現してはいけません。うるさいからと言って呼び鳴き中に姿を見せてしまうと、賢いヨウムは「鳴く=飼い主が来る」と学習してしまいます。

呼び鳴きがピタリと治まったら、すぐにヨウムのもとへ行き、褒めてあげます。このとき、ヨウムの大好物のおやつをあげるのがポイントです。
これを繰り返し行うことで、「鳴き続けたら構ってもらえない」「静かにしていると褒めてもらえる」と学習して行きますので、根気よくしつけてゆきましょう。

ヨウムは、賢い鳥ですので、騒がしい場所で飼養してしまうと、ヨウムも騒がしい性格になってしまう場合があります。また、長時間ケージ内に幽閉してしまうと、大きな声で絶叫することがあります。

ヨウムにストレスや不満を溜めないように、飼い主であるあなたが、頻繁にケージから出してやり、おしゃべりをしたり、共に遊んだりしてやりましょう。そして、「良い言葉」と「悪い言葉」の区別をさせ、良い言葉を発すると構ってもらえるということを学ばせることがポイントです。

コンパニオンバードたちの鳴き声を騒音と判断するのは、あなたではなく、家族やご近所さんですので、普段からご近所さんたちに「うるさくありませんか?」と尋ね、頻繁にコミュニケーションを取っておくことが大切です。

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