ヒトの言葉を理解し、会話を楽しむことができる大型インコの「ヨウム」ですが、どのくらいの時期にお迎えしたら良いのか悩みますよね。
特にハンドフィーディング (人工育雛)で育ったヨウムは、社会性が身に付きやすく、人懐っこい性格が多いため、今すぐにでもお迎えしたいという方も多いのではないでしょうか。
しかし、ヨウムはヒトと同じように生涯に2度の反抗期があり、自己主張が強くなり、攻撃的になることもあります。できれば、反抗期後にお迎えしたいという方もおられますが、ヨウムの反抗期は個体によって異なるため、避けては通れません。
そこで、今回はヨウムをお迎えする際の適正年齢や反抗期のおおよその時期についてご説明します。
ヨウムをお迎えする際の適正年齢
人懐っこいヨウムをお迎えしたい場合、挿し餌が切れて一人餌が食べられるようになった年齢の個体がオススメです。
一人餌になる時期は、鳥の種類や個体によって異なりますが、ヨウムの場合は平均生後16週目ごろからだと言われています。
しかし、自力で餌が食べられるようになるまで手放さないというペットショップやブリーダーも多く、成鳥になってからお迎えするという場合もあります。
成鳥となったヨウムをお迎えした場合、懐かないのではないかと思われがちですが、ヒトに慣れており、穏やかな性質の個体も多いため、愛情をたっぷり注いで、接していれば、いずれあなたに懐いてくれます。
むしろ、怖いのが若くしてお迎えしたにも関わらず、仕事やプライベートで忙しくてかまってやれなかった場合です。ヨウムなどのコンパニオンバードは信頼関係を築くことで優秀なパートナーとして生涯あなたをささえてくれるのですが、若い頃にお迎えしたのに、構ってやることが出来なかった場合、成長するにつれ、荒鳥へと逆戻りしてしまうことがあるのです。こうなってしまうと、何事にもビクつくようになり、家のものを壊したり、突然底意地が悪くなるといった問題行動を取るようになります。
荒鳥へと逆戻りしてしまったヨウムを元の懐っこい性格へと戻すには、忍耐力と時間が必要となります。
ヨウムの場合、2年から3年間は子どもという扱いになりますので、ヨウムをお迎えする方は、ヨウム中心の生活になるということを念頭に置いてお迎えするようにしましょう。
成鳥したヨウムを迎えた場合
では、成鳥のヨウムを迎えた場合、どうしたら良いのでしょうか。
「成鳥したヨウムだから、きっと懐かないだろうな」と思っている方も多いのではありませんか。
成鳥したヨウムも適切にしつけることが出来れば、幼鳥のヨウムに引けを取らないほど、素晴らしいパートナーとなる可能性を秘めています。
ヨウムの反抗期
しかしヨウムの場合、ヒトと同じく生涯に2度反抗期を迎えます。
個体によって時期は異なりますが、第一反抗期は平均幼鳥換羽が済んだ後の1歳半から2歳あたりだと言われています。ヨウムの成熟は平均6歳から7歳ごろですので、それまでは本当の性格が定まっておらず、落ち着いていて過ごしていたかと思うと、急に怒って攻撃してきたりと不安定な時期となりますので、ヨウムをお迎えする場合は、6歳から7歳まではこうした日々が続くと肝に銘じておきましょう。
正直反抗期中のヨウムは、手に負えず、手放したくなるという飼い主も大勢いらっしゃいます。
ですが、この時期を無事に乗り越えることが出来れば、きっとあなたにとって素晴らしいパートナーとなることでしょう。
ヨウムをお迎えする年齢は、ヒトによって異なりますので、適正時期はございませんが、お迎え後6年から7年間はヨウムの反抗期に耐えられるタフな心を持っている方以外は飼養を諦めるべきかと思います。
生半可な気持ちでヨウムをお迎えするのは、ヨウムにとってもあなたにとっても不幸なことですので、お迎えする前に、ヨウムについての知識を身に付けておきましょう。