ヨウム飼育に向いている人と環境|ヨウムの飼い方

ヨウムをお迎えするための知識や準備が整っており、金銭面にも余裕があるという方は、現在ヨウムの飼育に適した環境であるかどうかを確認してください。

長命で聡いヨウムは、飼い主と信頼関係を築くことで、生涯あなたを支えるパートナーとなります。

しかし、ヨウムは温厚で懐っこい性格の反面、繊細で神経質な一面も持っており、性格が定着するまでにおよそ6年から7年かかると言われており、成鳥になっても噛みつくといった問題行動を取る場合があります。そのため、忍耐強く、献身的な方でなければ飼育することが困難なコンパニオンバードとも言われています。

そんな、ちょっぴりクセのあるヨウムをどうしてもお迎えしたいという方は、ヨウムの飼育に適した環境を用意することができるか否かを再確認してください。

では、ヨウムの飼育に向いている人と環境についてご説明します。

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ヨウムの飼育に向いている人とは?

ヨウムを飼育していた経験のある方ならば、お分かりかと思いますが、初めはヒトがヨウムを飼っていたのに、いつしか、ヒトがヨウムに飼われているという立場に変わってゆくことになります。

これは、ヨウムがとても賢い鳥類であるが故に起こる現象です。

ヨウムを飼育する際、エサと水を与えていれば良いというものではありません。
ヨウムは、とても繊細で神経質な性格の持ち主ですので、彼らの複雑な情緒や心理を理解し、満たしてやることが飼い主であるあなたの務めです。

ヨウムの欲求を満たすのは、とても安易なことではありませんが、それほど難しいものではありません。

ヨウムが快適に過ごせる住居・健康的な食事・適切な放鳥時間・安全な遊び場とおもちゃ・定期的な健康診断、そして鋭い観察力を持つ献身的な友人 (あなた)が居れば、それだけでヨウムは健康に過ごすことができるのです。

ヨウムは、常に注目を集めたがり、良い方向へと導いてくれる存在を欲し、その学習能力の高さで群れを形成します。根気と時間はヨウムの飼育にとって欠かせないものですので、飽き性な方や多忙な方は飼育に向いていないと言えるでしょう。

また、ほどんどのインコやオウムたちは、室内を散らかしたり、おもちゃを壊したりとやんちゃな一面があります。そのため、散らかることが苦手な方やキレイ好きの方は鳥類の飼育を控えましょう。

ヨウムを飼育するのに適した環境

ヨウムを飼育するためには、まずヨウムが野生化でどのような生活を過ごしていたのかを知り、それに近い状態で飼育するのが適切です。

ヨウムは、アフリカ大陸原産の大型インコであり、低湿地から高地の森林で群れを成して生活しています。食事は、果物や木の実、種子などを食べており、平均寿命は50年と言われています。

ヨウムは大人しい性格のため比較的鳴き声も小さいと言われておりますが、それは大型種の中ではという話ですので、朝夕の呼び鳴きは強烈ですので、家族やご近所さんのご迷惑にならないよう、同意を得られてからお迎えしましょう。

また、ヨウムは脂粉という微細な白い粉(別名:鳥のフケ)がふわふわと舞います。これによってアレルギーを引き越す可能性もありますので、飼い主は家族がアレルギーを発症しないようにこまめに掃除をしなければなりません。
ヨウムはとってもキレイ好きな鳥ですので、ケージ内にフンが落ちているとケージ外へ投げてきます。

しかし、ヨウムのケージと備品の掃除には4時間以上かかるため、飼い主1人では到底できません。

さらに、ビタミンD3・ビタミンA・カルシウム不足になりやすく、メンタルも弱いため、様々な病気になりやすいので、家族や恋人、友人との約束をキャンセルしたり、仕事を休んで獣医師に診てもらうなど彼ら中心の生活を余儀なくされます。

ヨウムを飼育できるかどうかのチェックリスト!

では、ここであなたがヨウムをお迎えするに相応しい飼い主かどうかをチェックリストで確認してみましょう。

ケージを毎日掃除することができる。
毎週ケージとその周辺をしっかり掃除することができる。
1日に2回以上、水を交換することができる。
新鮮な果物や野菜、総合栄養食などを毎日与えることができ、彼らにとって害になる食べ物を与えない。
毎日数時間ケージから出し、安全な環境で遊ばせることができる。
病気の微候が無いかどうかを確認するための観察眼を持っている。
事故や病気になったときは、仕事や予定をキャンセルして獣医師のもとに連れて行くことができる。
ヨウムが安全に過ごせるように、室内をヨウム仕様にする。
放鳥中は他の動物が近付かないように監督することができる。
ヨウムが怪我をしないように、毎日ケージとおもちゃの点検が出来る。
ヨウムが快適に過ごせるように室内温度や湿度を保ち、隙間風の無い場所にケージを置くことができる。
わたしは優れた忍耐力を持っており、とても献身的な性格である。
金銭面に余裕がある。
ヨウムが亡くなるまで面倒を見ることができる。
ご近所さんと友好関係である。
ヨウムのメリットとデメリットをしっかり家族に伝え、全員から飼っても良いと理解が得られた。
50年という長い時間、ヨウムと生活を共にする覚悟があり、万が一飼育が困難になった時もヨウムにとって最善の方法を選択することができる。

以上、全てのチェック項目にチェックが付いた方は、ヨウムをお迎えする資格があるということになります。

1つでもチェックが付かなかったという方は、ヨウムをお迎えするのを控えた方が良いでしょう。

ヨウムを飼育するということは、あなたの人生をヨウムに捧げるということです。
「人生を捧げるなんて無理だ!」という方もいるでしょう。しかし、それが命を預かる飼い主の責任というものです。

50年以上生きるヨウムを最期までお世話することが飼い主として、いや、ヒトとしての責務ですので、ヨウムをお迎えする前に、ご自身の生活スタイルや居住環境などを見直し、家族としっかり話し合ってから決めましょう。

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