インコとオウムの違い|インコの飼い方

世界には、セキセイインコやヒインコ、文鳥に九官鳥、そしてビセイインコなど様々な種類の鳥類が存在しますが、中でもセキセイインコは近年のインコブームの火付け役として日本各地で飼養者数が増加しています。

ここで皆さんに1つ質問したいことがございます。
皆さんはインコとオウムの違いをご存知でしょうか。

実は上記に挙げたセキセイインコとビセイインコは「インコ」という名が付けられていますが、ビセイインコはオウム科ビセイインコ属に属しているオウムの仲間なのです。

そこで、今回はインコとオウムの違いについて詳しく解説してきたいと思います。

インコとオウムそれぞれの特徴

インコの特徴

コンパニオンバードとして最も多くの人々から飼養されているインコとオウムですが、ビセイインコやモモイロインコなどの「インコ」と名付けられているにも関わらず、オウム科の仲間に属している鳥類もたくさん存在します。

インコとは、インコ科に属している330種近い鳥類の総称です。インコ科はオウム目を構成している科のうちの1つであり、主な生息地域はアフリカやアメリカ、オーストラリアにアジア、そしてポリネシアなど太平洋の東の方まで生息しているので、オウムよりも広く分布しているのが特徴です。

インコ科に属しているのは、ほぼ全てのインコ科と全てのヒインコ科です。

インコ科は体長15cmから40cm、体重は50gから300gと小型のものから大型のものまで存在します。

また、寿命も小型のインコ科の場合、長くて15年、短ければ7年ほどしか生存出来ないのに対し、大型のインコ科はヒトと同等もしくはそれ以上生存する長寿となっています。

インコ科に属する鳥類は、ヒトの言葉を覚えてコミュニケーションを取ることが得意だと言われていますが、メスよりもオスの方が数多くの言葉を覚えることが出来るので、オスを購入なさる方が多い傾向にあります。

オウムの特徴

オウムとは、オウム目オウム科に属する21種の鳥類の総称であり、体長はおよそ30cmから60cm、体重は300gから1200gとインコ科と比べて体格が大きめとなっています。
オウム科の生息地域はインコ科と比べ狭く、オーストラレーシアと呼ばれるオーストラリアとニュージーランド及びその周辺の島々を中心に分布しています。

オウム科とインコ科の決定的な違いとして挙げられるのは、頭頂部に在る「冠羽」と呼ばれる立派な飾り羽です。この冠羽はオウム科に属している種全てに存在するため、オウムとインコを見分ける1つの手段となっています。

美しい冠羽を持つコバタン

オウムはインコとは異なり、羽毛が華やかな色彩ではなく、白色や灰色、黒色など比較的地味な傾向にあり、冠羽もしくは頬、尾羽など一部に彩り部分が在るだけとなっています。また、オウムにはインコには無い胆嚢が存在するなど身体の仕組みにも若干の違いがあります。
オウム科に属する鳥類はインコ科と比べて言葉を覚えるのが不得意です。インコは番で生活する鳥類なのですが、オウムは群れで生活を行う鳥類なので、飼養する際はとても覚悟が必要となります。大勢の群れで暮らすためウムの鳴き声はインコに比べて大きく、ペット可のマンションやアパートで飼養する際は近隣の住民たちの迷惑にならないよう配慮する必要があります。しかし、オウム科に属する鳥類の中でも比較的飼養しやすい種として知られるオカメインコは、体長も小さく、インコのように言葉を覚えて話す個体も稀に存在するためコンパニオンバードとして購入される方も少なくありません。

現在オウム科は世界に21種しか存在せず、過去にヒトによる大規模な乱獲によって絶滅に瀕している種も少なくありません。

今回はインコとオウムの違いについてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
インコだと思っていた鳥がなんとオウムだったと驚かれる方もいらっしゃるでしょう。特にオカメインコはオウム科の中でも比較的身体が小さくて飼養しやすい個体ですので、間違えられやすいようです。
他にもアトリ科のカナリアやムクドリ科の九官鳥、カエデチョウ科の文鳥などもインコやオウムとは分類が異なりますが、飼鳥として人気があります。この機会に様々な分類の鳥類に触れ、最期まで責任を持って飼育出来る鳥類を探してみてはいかがでしょうか。

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