日本をはじめ、世界各国では古くからニワトリを飼育しており、その肉や卵を食べて生活していたことが明らかとされています。
そんなニワトリですが、皆さんはニワトリに突っつかれて痛かったという経験は誰もが1度は経験しているのではないでしょうか。
ニワトリをはじめ、多くの鳥類たちの嘴はツンと尖っているため、突っつかれると非常に痛いですよね。
ですが、この嘴は鳥類の種類によって形が異なることはご存知ですか?
嘴の使い方と歩き方
例えば、セキセイインコやカナリアといった小型のインコ類やフィンチ類は、容姿は全く異なりますが、互いに種子を食べて生活しているため、種の皮を剥きやすい嘴のかたちをしています。ですが、インコ類は種子を食べる際に嘴の先端で皮を剥いて食べるのですが、フィンチ類は嘴の側面を用いて種子の皮を剥くため、若干嘴の形状が異なります。
このように鳥類の嘴には、その鳥の生活環境に合わせて形成されており、とても興味深い鳥類の身体の特徴でもあります。
鳥類の嘴は、食事を摂取するだけではありません。愛の巣を作ったり、物を運搬したり、飛行前の羽繕いに敵への攻撃など様々な用途で使用されます。
また、インコ類は器用に嘴を使って、樹木をよじ登るなど非常に珍しい嘴の使い方をします。
ですが、鳥類の嘴は、物をすり潰したりすることが出来ないため、硬い種子の皮や昆虫などを丸のみして食べる種は砂嚢と呼ばれる筋胃ですり潰してから食べているそうです。
地上を移動する際の方法
鳥類の身体の特徴として、前肢と呼ばれる翼での飛行移動が挙げられますが、よく公園や道路などでピョンピョンと跳ねたり、テチテチと可愛らしく歩く雀や烏、鳩などを見かけたりしませんか。
鳥類もヒトと同じように地上を歩いて移動するため、後肢と呼ばれる足があります。
大腿から膝は羽毛に覆われているため確認することが出来ませんが、普段見ることが出来る部分は脛の一部分と踵の関節から下部分となっています。
この部分は鱗で覆われており、趾のみが地面に接した状態となっているため、ヒトで説明すると、常に爪先立ちで歩行している状態となります。
鳥類の後肢の役割は、基本的には地上での移動となりますが、捕食や運搬、敵への攻撃に羽繕いなど嘴に近い用途で使用されます。
後肢の発達は、鳥類の生活環境によって異なり、動物を捕食する鳥類は鉤爪が著しく発達しており、水中で獲物を捕まえる鳥類は蹼やヒレが著しく発達しています。
鳥類の後肢ですが、生活環境によって異なり様々な形状をしています。最も多い後肢の形状はカナリアなどのフィンチ類のように趾が前方に3本、後方に1本の三前趾足となっています。コンパニオンバードの代表格であるセキセイインコなどのインコ類は前方に2本、後方に2本の対趾足となっており、樹の枝を握りしめるために進化したのではないかと言われています。
飛ばない鳥として知られるダチョウは、趾の一部が失われているので前方に2本しかありません。その代わり、凄まじいスピードで走ることが可能となっています。
また、鳥類によってヒトのように歩行する種もいれば、ピョンピョンと飛び跳ねて移動する種も存在します。
基本的に樹の上で生活する鳥類はピョンピョン飛び跳ねて移動すると言われておりますが、中には歩いたり、飛んだりして移動できる珍しい移動形態を持つ種も存在します。
今回は鳥類の身体の特徴「嘴」と「後肢」についてご説明させて頂きました。
鳥類の特徴である立派な嘴や地上での移動手段である後肢は双方似た用途で使用されることが判明しました。これからコンパニオンバードやラブバードを購入しようとお考えの方は嘴や後肢をよく観察し、どのような食事を食べるのか、どんな移動手段を取るのかを見極めてから購入するようにしましょう。