ヨウムのおもちゃの選び方|ヨウムの飼い方

エネルギッシュでアクティブな性格のヨウムは、とってもおもちゃが大好きなコンパニオンバードです。

西アフリカを原産とするヨウムたちは、食べ物や水になかなか有り付けない過酷な環境を生き延びるため、1日の大半を飛び回って過ごしております。

そのため、あの小さな身体には膨大なエネルギーが蓄えられており、人間の世界で飼われるようになっても、そのエネルギーを発散するため、1日中ケージ内を動き回っていたり、よじ登ったり、物をかじって壊したり、羽をパタパタと羽撃いたりと常に身体を動かしています。

ですが、これだけでは全てのエネルギーを消費することが出来ません。
そこで、必要となるのが「おもちゃ」です。

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運動不足にも一役買う“おもちゃ”

ヨウムにとって、投げ飛ばしたり、かじったり、すり寄ったりすることができるおもちゃは、運動の代わりにもなりますし、飼い主さんが仕事や緊急の用事で自宅を開けなければならないときの退屈しのぎにもなる優れたアイテムです。

また、ヨウムはおもちゃと様々な関係を築くことができるコンパニオンバードでもありますので、彼らがおもちゃをどのように扱っているかを観察して楽しむこともできます。

ですが、販売されている全てのおもちゃがヨウムにとってオススメというわけではありません。

ヨウムはとても賢い鳥類ですので、シンプルなおもちゃでは満足することができないのです。
そこで、今回は賢いヨウムにピッタリな知的なおもちゃの選び方をご紹介します。

ヨウムにピッタリなおもちゃの選び方

鳥たちにとって “おもちゃ”とは、頭や足を使って創意工夫を行うことで退屈を紛らわし、毛引きや自咬などの予防を行ったり、知能発達や長生き効果が得られる必需品です。

しかし、日本のペットショップなどで販売されているインコ専用のおもちゃは、セキセイインコやサザナミインコ、マメルリハといった小型インコ向けのおもちゃのため、大型インコであるヨウムに与えても使用することが出来ません。

その理由は、日本で販売されているインコ専用のおもちゃの多くがプラスチック製のため、凄まじい破壊力を持つ大型インコが遊んでしまうと、一瞬でおもちゃが壊れてしまい、破損したおもちゃの破片でインコが傷付いてしまう恐れがあるからです。

ヨウムをはじめ、ベニコンゴウインコやオオハナインコ、キビタイボウシインコなどの大型インコたちにおもちゃを与える際は、アメリカなどから輸入されたおもちゃを購入する、もしくは、飼い主さん自らが手作りする必要があります。

海外からの輸入おもちゃや自作でおもちゃを作る場合、ヨウムたちの安全を第一に考えてください。

強化樹脂で作られているものは安心して彼らにプレゼントすることができるのですが、強化樹脂で作られたおもちゃはそうそう購入できる代物ではありません。

また、なかには耐えがたい着色を施した木片や危険な金具を使っているおもちゃもございますので、おもちゃを購入される際は、しっかり吟味してから購入しましょう。

安全なおもちゃを手作りする方法

世界一安全で安上がりなおもちゃは、飼い主さん自らがヨウムたちのために手作りすることです。

なかには「不器用だから…」という飼い主さんもいらっしゃると思いますが、たとえ不器用であっても、彼らを喜ばせるおもちゃを簡単に作ることができますので、ご安心ください。

ヨウムたちを喜ばせるためのおもちゃ作りで最も重要なのが「安全性」です。

例えば、ぶら下がって遊ぶことができるおもちゃを作る場合、400g前後あるヨウムがぶら下がっても突然切れたりしないようにロープを使わず、金属鎖を使用する、尖った部分や破損した際に鋭角部分が現れるものは避ける、パワフルなヨウムが遊んでもビクともしない丈夫な部品を使用する、無害な材料を使用するなどです。

もし、おもちゃに小さな穴が開いていたり、輪の付いたおもちゃをヨウムに与えてしまうと、小さな穴に足の指が引っ掛かってしまったり、輪に頭がすっぽり入ってしまうなどの事故を引き起こす可能性がありますので、おもちゃを手作りされる際は、穴や輪には注意しましょう。

自宅にあるもので楽しめるおもちゃの代用品

もし、自宅にあるものでヨウムを楽しませてあげたいという飼い主さんは、トイレットペーパーの芯を輪切りにし、サイザルロープに通したものや真っ白なザラ紙を切って小さな束を作ったものをプレゼントしてあげましょう。

ただし、これらの自作おもちゃは、かなり散らかりますので、飼い主さんが在宅中のときのみ与えるようにし、十分遊んだら後片付けをしっかり行いましょう。

※香りや色の付いているものは絶対に与えないでください。

ヨウムが気に入るおもちゃの種類

ヨウムは気に入ったおもちゃをかじって壊すクセがあります。

一生懸命作ったのにと怒りたくなる気持ちは分かりますが、人間と鳥類では価値観が違いますので、「壊した=気に入った」と思うようにしましょう。
ですが、ヨウムにも、人間と同じように好き嫌いがありますので、飼い主さんが作った全てのおもちゃを気に入るわけではありません。

ヨウムは柔らかい木が大好きなので、レザー・硬いおやつ・溶岩のかたまりなどが付いたバルサなどの柔らかい木のおもちゃをプレゼントしてあげましょう。
日本では、ヨウムが喜ぶような柔らかい木のおもちゃは、ほぼ取り扱いがございませんので、アメリカから取り寄せる、もしくは、自ら作ることをオススメします。

ただし、海外から取り寄せる場合は、ヨウムにとって無害な素材や着色料が使用されているかどうかをしっかり確認してから購入するようにしましょう。
また、ヨウムは硬いおもちゃやベルの付いたおもちゃも大好きです。

しかし、硬いおもちゃの場合、注意しなければならないのが「破損」です。

プラスチックなど壊れやすいおもちゃは怪我の心配も

特にプラスチック製の硬いおもちゃはヨウムの強力な嘴に耐えることが出来ませんので、すぐに壊れてしまいます。プラスチックは破損すると鋭角が現れますので、嘴などを傷付ける可能性があります。

どうしても硬いおもちゃで遊ばせたいというならば、破損の可能性が低い素材を使用したおもちゃを購入することをオススメします。

一方、ベルの付いたおもちゃは、ベルの舌部分がしっかり固定されているタイプのものならば、ベルの舌が外れて、ヨウムが飲み込む心配がありませんので、安心して遊ばせることができます。

ですが、ジングルタイプの場合、小さな穴に嘴や爪を引っ掛けてしまう恐れがありますので、決して遊ばせないようにしましょう。

羽繕いを行うように嘴を使ってしごいて遊ぶブリーニングタイプのおもちゃやロープ・サイザル麻・羽毛・フロス(繭綿)製のおもちゃは、羽繕いを行う相手が出来たとヨウムたちも喜びます。

特に1羽飼いのヨウムの場合、このおもちゃが1番のお気に入りになること間違いなしです。

ただし、ロープ製のおもちゃの場合、ほつれた部分をヨウムが誤飲してしまったり、首や足を引っ掛けて大事故を引き起こす恐れがありますので、こまめにおもちゃをチェックし、ほつれた部分をカットしてゆきましょう。

ヨウムを既に飼われている方々のあいだで「これだけは外せない!」というイチオシおもちゃがあります。
それは「スイング」です。

スイングは、ヨウムたちから絶大な人気を誇るおもちゃですので、最低1つは購入しておくことをオススメします。

おもちゃは清潔に保つべき?

ヨウムの健康を考えるならば、おもちゃは頻繁に取り換えることをオススメします。
ヨウムも人間と同じく同じものを使い続けていると飽きてしまいます。

ですので、おもちゃを複数用意しておき、定期的に新しいものと交換し、古いものは洗濯して、次回使用出来るようにしっかり乾かしておきましょう。

ただし、ヨウムが気に入っているおもちゃを汚いからといって取り上げてしまうと、不要なストレスを与えてしまいますので、ヨウムが気に入っているおもちゃは取り上げないようにしましょう。

彼らが気に入っているおもちゃかどうかを確認する方法は、ケージの備品を取り換える際に、ヨウムが不安そうな様子を見せたら、そのなかにお気に入りのアイテムがある証拠です。

ヨウムは変化を嫌う生き物ですので、飼い主さんは彼らの変化をしっかり見極め、ケージ内をいじるようにしましょう。

今回は賢いヨウムにピッタリな知的なおもちゃの選び方をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

よく“ケージ内におもちゃをたくさん入れてはいけない”と言いますが、これはケージ内を飛び回ることができる小型インコの場合であり、ケージ内を自由に飛び回ることのできない大型インコの場合は、ストレス発散や運動の代わりとして、ある程度たくさんいれても問題ありません。

ただし、行動の妨げになるほど入れてしまうのは御法度ですので、何事もほどほどが1番です。

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