空前のインコブームである日本では、女子サッカーの勝敗を占う那須どうぶつ王国のオリビアちゃんや5歳児並みの知能を持つとされるアレックス、950以上の語彙を持ち、動詞の時制を正しく使うことができるニキシといった知能の高い大型インコのヨウムに憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。
ヨウムは、温厚で人懐っこい性格だと紹介されており、他の動物と共に飼育しても問題無いように思われがちですが、実際はとても繊細で神経質な一面を持つやや複雑な性格の鳥ですので、既に犬や猫といった他の動物を飼育している方がヨウムをお迎えする場合、注意が必要となります。
では、既にペットが居る状態でヨウムをお迎えする場合の注意点をご説明します。
犬や猫を飼っている方がヨウムを飼う場合の注意点
よくセキセイインコやオカメインコなどを頭に乗せた犬や猫の写真や動画を見かけるため、ヨウムも他の動物とうまく付き合っていけるのではないかと思われがちですが、ヨウムの場合、他の動物たちと仲良くできない可能性が高く、既にペットを飼っているお宅ではお迎えを控えた方が良いとされています。
では、同じインコ科のコンパニオンバードならば仲良くできるのかと疑問に思う方もいるでしょう。
ヨウムをはじめ、全てのインコやオウムに言えることですが、同じ鳥類だからといって仲良くするとは限りません。それぞれの性格によって合う合わないが出てきますので、ヨウムを他の鳥たちと共にケージで飼う場合は、個性を見極めてから同居させるようにしましょう。
鳥類であるヨウムは、他の動物からすると捕食対象となる可能性があります。
特に気を付けなければならないのが、猫やフェレットです。
鳥類にとって猫やフェレットは天敵ですので、普段は仲良くしていても、突然本能が目覚めて、ガブリと襲い掛かる可能性があります。また、犬の場合、ヨウムをおもちゃとして捉える場合があるため、放鳥時は彼らを部屋に入れないように工夫して行うようにしましょう。
見落としがちな水槽での事故に注意!
意外と落とし穴なのが、金魚や熱帯魚などの魚類です。
金魚や熱帯魚がヨウムに対して何かをするというわけではないのですが、放鳥中にちょっと目を離してしまい、ヨウムが誤って水槽に転落し、溺死させてしまったという事故もよく聞きますので、放鳥の際は、目を離さず、安全を確認したうえで行うようにしましょう。
ヨウムはとても繊細な生き物ですので、彼らにとって悪い出来事が起こってしまった場合、ずっとその時のことを引きずります。
そうなってしまうと、ヨウム本来の行動パターンが変化してしまい、一生治らなくなってしまいます。
どうしてもヨウムを他の動物と飼育したいというのであれば、お互いに干渉し合わないウサギや亀がオススメです。小動物代表のハムスターは、咬傷事故を招く恐れがありますので、ヨウムとの相性を見極めてから同じ部屋で飼育するようにしましょう。