野生のセキセイインコたちは必ず群れを成して生活しています。群れは20羽から40羽と小・中規模で形成されており、稀に60羽という大規模の群れを形成する場合があります。
野生のセキセイインコたちは決して単独行動を取らず、ねどこの場所は水場と目と鼻の先ほどの距離に在り、活動範囲はとても狭いと言われています。
群れでの行動と放浪生活
彼らの主な主食は植物の種子や穀物類のため、水分があまり含まれておらず、頻繁に水分を補給し、植物の種子や穀物類を柔らかくしてから摂取しています。ですので、野生のセキセイインコの生息地には必ず水が無ければならないのです。
もちろん、食事のときも水を飲むときも必ず群れで行うため、単独で食べ物を食べたり、水を飲んだりしません。繁殖期でない時期も仲間と常に行動するため、とっても仲良しな鳥類です。
もし、群れの中に気分屋な個体が居ると、その個体の考えが群れに伝染するため、気分屋のセキセイインコがお腹いっぱいで餌場を離れようとすると、お腹が満たされていなくても彼の後に続いていかなくてはなりません。しかし、あまりにも我儘な行動を取る場合は、数羽が気分屋の個体を追いかけた後、すぐにUターンして餌場に戻ってきます。すると、お腹がいっぱいになった個体もUターンして群れと合流し、他の個体が食べ終わるのをじっと待ちます。
野生のセキセイインコたちはこのように我儘で気分屋の個体がいても決して仲間外れにしない素晴らしいチームワークを持っています。これは厳しい野生環境で生き残るための手段であり、1匹よりも2匹、2匹よりも3匹と巨大な敵から身を守る手段を本能で感じ取っています。
野生のセキセイインコたちは縄張り一帯の餌が減少したり、水が枯渇し出したら、新たな餌場と水場を求めて放浪の旅に出ます。彼らが別の地へ移動する際は、縄張りの上空を朝と夕に数時間飛び回り、きちんとした隊列を組んだ状態で移動を始めます。
セキセイインコには雨の降っている地域を判別する能力があるのではないかと言われており、道中別のセキセイインコの群れと合流を果たしながら、水場と餌場のある地へ向かいます。そして、目的地に着くと、それぞれのグループに分散し、気が知れた仲間たちと共に小規模の群れで仲良く生活を始めます。