セキセイインコの種類～種類別性別判断方法～
セキセイインコには、野生種と同じ色彩を持つノーマルや美しいコントラストを持つレインボーなど様々な種類が存在します。ですが、中には「ノーマルのオスが飼いたい」「ルチノーのメスが欲しい」とお迎えするセキセイインコの性別にこだわりのある方々もいらっしゃいます。
そこで、今回はセキセイインコの種類別性別判断方法をご紹介します。
セキセイインコ人気種の性別判断方法をご紹介
セキセイインコの性別判断方法は素人でも出来るのか
セキセイインコの種類別に性別を判断する方法は「ろう膜」と呼ばれる嘴の付け根にある鼻の部分で判別します。ろう膜の部分が青色ならば「オス」、ろう膜部分が白色ならば「メス」となります。しかし、繁殖期になるとメスのろう膜は茶色に変化し、発情が終わるとろう膜が自然に剥がれ落ちて元の白色に戻る場合がありますので、これからセキセイインコをお迎えしようとお考えの方は覚えておくと良いでしょう。
しかし、ハルクインやノーマルといった種類の場合は色彩の混ざり具合や飼養環境、個体差などによってろう膜の濃淡がありますので、この部分で性別を判断することが困難な場合があります。そのようなときは、愛鳥家の方やセキセイインコについて豊富な知識を有した方に相談してからお迎えするようにしましょう。
もし、ヒナから育てたいという方は、素人ではなかなか性別の判断が付きにくいため、専門の方に協力してもらった方が良いのですが、基本的にろう膜部分が強いピンク色の個体はオスである可能性が高いと言われています。しかし、こちらも個体差によって判別が付きにくいため、どうしても性別にこだわりたいという方は、生後1週間から2週間ほど経過してから専門の方の協力を仰いでお迎えするようにしましょう。
セキセイインコの種類別性別判断方法
では、セキセイインコの性別判断方法がわかったところで種類別の性別判断方法をご紹介します。
ハルクイン
ハルクインの場合、オスはろう膜部分に艶があり、色彩が均一にピンク色をしているのが特徴です。また、脚が青みがかっているのも特徴の1つです。
メスの場合は、ろう膜全体がピンク色をしているという点ではオスと同じなのですが、鼻孔の周囲に白いリングが出来ているのが特徴です。また、脚はオスとは異なり、肌色のような色彩をしています。
レインボー
レインボーの場合、やや見極めずらいので難しいかもしれません。
レインボーのオスをお迎えしたいという方は、ろう膜が青みがかっており全体的に均一な色彩と艶があるのが特徴です。一方、メスの場合は発情するとろう膜が茶色に変化します。
オパーリン
オパーリンの場合、オスは発情するとろう膜が鮮やかな青色になり、メスは茶色くガサガサしてきます。
パイド
パイドの場合、オスはろう膜部分が艶やかで均一なピンク色をしています。一方、メスの場合はろう膜部分にやや青みが在るのですが、鼻孔部分に白色のリング模様があるのが特徴です。
ルチノーの性別判断が難しいって本当？
ルチノーはセキセイインコの中でも珍しい種類の鳥類です。
なんと全身が鮮やかな黄色い羽毛で包まれており、目は赤もしくは茶色をしていて、頬や額に白い斑点模様があります。
ルチノーの特徴は、圧倒的にメスの方が多いということです。
これは遺伝的な問題で、インコの体色は父親の遺伝子によって決定します。一方、インコの性別は母親の遺伝子によって決まるため、父親の体色がルチノーであれば、子どももルチノーになりやすいと言われています。
両親共にルチノーの場合、生まれてくる子どもの性別がオスとメス双方の確率は50％になります。しかし、父親がルチノーで母親が他の種類のセキセイインコだった場合、ルチノーのメスが100％生まれてくるのです。
ここで、1つ注意があり、赤い瞳を持つルチノーやアルビノ同士の交配は避けた方が良いと言われています。これはジンクスではなく、医学的な理由からこのように言われています。
なぜ、赤い瞳を持つ種類同士の交配を避けた方が良いのかと言いますと、赤い瞳を持つインコは身体が弱いからです。本来インコというのは、黒い瞳が一般的なのですが、赤い瞳を持つインコは突然変異の色素欠乏をヒトの手によって固定化させたからです。色素欠乏は障害の1種であり、紫外線に非常に弱く視力が低いのです。
また、美しい容姿の特徴ともなっている単色の羽毛ですが、こちらも色素欠乏による特徴の1つです。
色素欠乏同士の交配で誕生した個体から生まれたヒナは両親の障害を受け継いでいるため、非常に身体の弱い子になります。
現在赤い瞳を持つ個体同士の繁殖は赤い瞳と赤い瞳スプリットを交配させてリスクを軽減しているそうです。ですが、近年研究も進み、全く血縁関係の無いルチノーやアルビノ同士の交配ならば、それほどリスクは高くないという報告もあります。
今回はセキセイインコの種類別性別判断方法についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。成鳥の場合、ろう膜以外にも行動で判別することが可能です。
例えば、メスならば産卵しますし、オスならば求愛のために餌を吐き戻します。もし、セキセイインコをこれからお迎えするという方は、彼らのろう膜や行動をしっかり見極め、最期まで責任を持ってお世話をすることが出来る個体をお迎えするようにしましょう。