セキセイインコ人とのかかわり|セキセイインコの飼い方

ペットとしてのセキセイインコ~ヒトに飼われるようになった起源~

セキセイインコは、イギリスからやってきた鳥類学者ジョン・グールド氏によって生きたまま祖国イギリスへと持ち込まれ、その後ヨーロッパ各地へと広まったと言われています。

ですが、セキセイインコの飼養について全くの無知であった彼らは、セキセイインコがいかに賢くて活発な鳥類なのか、どうやって飼育したら良いのかなどが分からず、すぐに死なせてしまったそうです。

また、セキセイインコの美しい容姿と愛らしい囀りはヨーロッパ地方に住む人々の心を虜にし、言葉では表現出来ないような酷い飼い方をしたり、オーストラリアからヨーロッパ地方へと輸入するために船に積み込み、長い船旅の途中で数千羽というセキセイインコたちが命を落としたそうです。さらに、生き延びた数羽のセキセイインコたちも飼われた先で満足に餌も与えられず、適切な飼養が行われなかったため、短命に終わるという非常に残念な状況となっていました。

しかし、一部のセキセイインコの飼養家たちの努力とセキセイインコの行きたいと願う生命力によって、ヨーロッパ地方でもセキセイインコの適切な飼育方法が確立され、どのような植物の種子を好んで採食しているのかが判明しました。
さらに、ある愛鳥家の方がココナツの殻に穴を開けてセキセイインコのケージ内に吊るしていたところ、メスのセキセイインコがその穴に入り込み、卵を産み、ヒナを育てていたそうです。その結果、セキセイインコが樹洞営巣性の鳥類であることが明らかにされたのです。

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セキセイインコがと人の歴史

当時セキセイインコはオランダとベルギーが中心となって輸入を行っており、フランスにあるトゥールーズの大規模繁殖場では年間10万羽のセキセイインコが必要とされていました。

その後、時代は移り変わり1875年には世界初の黄色いセキセイインコがベルギーにて誕生し、1901年にはオランダにてスカイブルーのセキセイインコが誕生しました。特にブルーのセキセイインコは英国人の愛鳥家たちからたいへん人気があり、大金を積んででも田に入れたいという方が続出したと言います。

19世紀の終わり頃には、野生のセキセイインコが減少し、一時絶滅が危惧されたのですが、当時ヨーロッパ地方ではセキセイインコの繁殖に成功しており、セキセイインコの輸出を制限しているオーストラリアからの輸入に頼る必要がない状態でした。

1990年には、鳥類の専門誌とセキセイインコ協会は、セキセイインコがヨーロッパにやってきた150周年を祝い、セキセイインコの繁殖に取り組んできた歴代のブリーダーたちの功績を讃えました。

これからセキセイインコをはじめ、オカメインコやヨウムなどの飼鳥をお迎えしようとお考えの方々は、1つの生命として最期まで責任を持って飼養する覚悟の無い方は飼養を控えた方が良いでしょう。

セキセイインコたちは、とても愛らしく美しい容姿と活発でおしゃべりが大好きな懐っこい小鳥です。しかし、どの動物も初めは飼い主には馴れないものです。

それはセキセイインコも例外ではなく、臆病で人見知りの性格のまま生涯を終える個体もいれば、飼い主を自身の大切な家族と認識して懐いてくれる個体もいます。
ですので、セキセイインコをこれからお迎えする方は、最初の数週間はセキセイインコと積極的に交流し、愛情を持って接することが出来る方のみお迎えするようにしましょう。

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