オカメインコの品種種類の仕組み|オカメインコの飼い方

近年、日本国内では空前のインコブームとなっており、セキセイインコをはじめ、文鳥やコザクラインコなどカラフルで美しく、愛嬌のある飼鳥をお迎えする方々も増えてきました。

そんななか、オウムのような立派な冠羽を持ち、頬にオレンジ色の模様が入った中型の飼鳥オカメインコは、オウムのように人懐っこくて驚いたときや緊張した際に開く冠羽で感情を表現してくれるため、セキセイインコに次ぐ人気者です。

オカメインコは、オーストラリアに生息する鳥類であり、セキセイインコ同様1838年にジョン・グールド氏によって発見され、ヨーロッパのインコブームの火付け役となった品種です。

そんなオカメインコには、現在ノーマルと呼ばれる濃い灰色を基調としたシンプルな原種の他にヒトの手によって誕生したルチノーシナモン、パールなどといった色変わりの個体も誕生しており、これらの色調変化を起こしたオカメインコたちも、原種同様血統として固定された品種として認められています。

では、オカメインコの品種や種類について、もう少し詳しくご説明してゆこうと思います。

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オカメインコの品種や種類について

野生下で生活しているオカメインコは「ノーマルグレー」と呼ばれ、身体を包み込んでいる羽毛はダークグレーを基調としたシンプルな色彩をしており、オスは顔の部分が鮮やかな黄色をしており、メスは黄色味を帯びたくすんだ灰色をしているのが特徴です。

しかし、ルチノーやファローなど色変わり品種は「メラニン色素」と「リポクローム色素」の2つが突然変異を起こした種類であり、原種よりも淡い色調だったり、変色や欠如したことによって誕生した個体です。
では、メラニン色素やリポクローム色素が変異するとどのような変化が生じるのでしょうか。

【メラニン色素】

メラニン色素とは、黒や灰色、茶色などの色彩を表現する色素であり、ノーマルグレーと呼ばれるオカメインコの原種は、このメラニン色素の働きによって生み出されています。
このメラニン色素が茶色に変化した種類を「シナモン」と呼びます。

シナモンは、メラニン色素とリポクローム色素の2つの色素を持ち合わせた品種のため、温かみのある色彩となります。また、メスのシナモンの場合は、リポクローム色素の影響で顔の色彩が原種と比べ、黄色味が強くなります。

また、メラニン色素とリポクローム色素の双方を持ったオカメインコの場合、リポクローム色素よりも強い色のメラニン色素の方が勝ると言われており、常に優先されます。

【リポクローム色素】

リポクローム色素とは、動植物界において広く分布している「カロチノイド」と呼ばれる黄色やオレンジ色、赤色、そして紫色といった光による生体反応の阻害を防止する働きを持った働きを有する色素を出すものです。
オカメインコの顔や頬の模様などはこの色素が影響しています。

オカメインコの品種はメラニン色素とリポクローム色素によって生み出される身体の羽色・身体の模様・顔の色彩の3つの要素の組み合わせによって、品種や種類が決められています。
そのため、色彩がノーマルで模様がパイドのオカメインコならば「ノーマルパイド」となり、色彩がシナモンで模様がパール、そして顔が雪のように白いオカメインコならば「ホワイトフェイス・シナモン・パール」という種類になります。

オカメインコの品種や種類は、2つの色素のバランスによって決定されるため、今まで聞いたことの無い品種のオカメインコがペットショップなどにいるかもしれません。

ですが、オカメインコの種類を決める3つの要素をしっかり覚えておくことで、「このオカメインコはこういう特徴を持っている」と分かるようになります。
是非、これからオカメインコをお迎えする方は、彼らに関する知識をしっかり身に着けてからペットショップやブリーダーのもとへ足を運ぶようにしましょう。

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