野生のセキセイインコのコミュニケーション能力

野生のセキセイインコ~コミュニケーション能力~

野生のセキセイインコたちは20羽から40羽ほどの小・中規模の群れを形成して生活を送っているのですが、食事のときも水を飲むときも常に一緒に行動しています。
では、彼らはどのように群れの仲間たちとコミュニケーションをとっているのでしょうか。

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大勢でいる安心感が重要

セキセイインコたちは羽休めの際、優しい囀りをして群れ全体の緊張感を緩和させていると言います。羽休めの際の鳴き声には「君はひとりじゃない」「みんなが傍にいるよ」という意味があるのではないかと言われており、1人1人に安心感をもたらしているようです。

野生のセキセイインコたちは囀ることで群れの雰囲気を良い状態に保ったり、正確な情報を伝達する役割を果たしています。セキセイインコたちは声色の微妙な変化によって誰が鳴いているのか的確に判別することが出来ます。そのため、長旅の際はときどき鳴いて、群れの団結力を強くするのです。

ですが、彼らは食事をしている間はあまり囀りを行いません。たまに柔らかな声で鳴くのですが、このときは「僕はここにいます」「みんな、どこにいるの」という内容で鳴いているのではないかと言われています。
しかし、鋭利な声で誰かが鳴いたときは危険が迫っているという意味を表すらしく、セキセイインコの群れは食事中でもパッと飛び立ちます。

繁殖期の際は番同士距離を置く必要があるため、より高度で繊細なやり取りを囀りで行っています。その理由は、互いに距離を一定保つことによって一触即発の危険を避け、群れの和を乱さずに共同生活をする必要があるからです。また、番でヒナを育てる際は、用途によって鳴き声を変化させ、夫婦二人三脚でヒナを育てます。

セキセイインコは、よくヒトの言葉を覚えると言います。これは、彼らの高度なコミュニケーション能力と優れた鳴き分け能力を持つ聴覚によるものです。セキセイインコを飼養する方で言葉を覚えて欲しいという場合は、彼らから信頼されるように努力し、愛情を持って根気よく言葉を教えるようにしましょう。

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