野生のセキセイインコの天敵|インコの飼い方

野生のセキセイインコ~天敵について~

野生で生活するセキセイインコたちは高いコミュニケーション能力と優れた聴覚を駆使し、仲間とうまく調和を取りながら生活したり、弱肉強食の世の中を小さな身体で力強く生き抜いています。

オーストラリア国内には北部にキバタン・モモイロインコ、中部にセキセイインコ・キンカチョウ・モモイロインコ、南部にオカメインコ・キバタン・モモイロインコ・ナナクサインコなどが生息しており、それぞれが互いの種の存亡をかけて餌場やねぐらを取り合うライバルとなっています。

もちろん、同じセキセイインコであっても容赦はありません。

その中でも特に厄介な輩が「ズクヨタカ」と呼ばれる動作が非常にすばしっこくてずんぐりとした容姿を持つフクロウのような鳥類です。

ズクヨタカは巣穴にいるメスのセキセイインコを追い払い、巣を奪ってしまうのです。

セキセイインコを狙う肉食動物

また、餌をねだるために巣穴からひょっこり顔を出すヒナは肉食動物の餌食になりやすく、特にモズなどの肉食動物はヒナを巣穴から引きずり出し、パクッと食べてしまいます。

モズ

さらに蛇は抱卵中のセキセイインコを見つけると丸呑みしてしまうため、繁殖期のセキセイインコたちには常に危険が伴います。

もちろん、セキセイインコたちは、いつもやられているわけではありません。

野生のセキセイインコたちが身に纏っている緑色の羽毛には天敵の目を欺く効果があり、影の多い樹木に止まっているだけで視力の弱い肉食動物たちから身を守ることが出来ます。

そして、セキセイインコは優れた飛行能力を有しており、飛んでいる小型の鳥類を捕食することが出来ると言われる猛禽類のハヤブサでさえ、飛んでいるセキセイインコを捕食するのはたいへん難しいことなのです。

なぜ、ハヤブサはセキセイインコを捕食することが出来ないのかと言いますと、セキセイインコは猛禽類を発見すると危険を知らせる鋭利な鳴き声を発します。

セキセイインコは空中で素早く方向転換することが得意な鳥類のため、猛禽類の追跡を回避することが出来るのです。

しかし、セキセイインコがどうしても身を守れないものがあります。それは、干ばつや猛暑、森林火災などの自然災害です。セキセイインコは仲間を大勢失った場合、すぐに繁殖活動を行い、種の存続に努めます。
ですが、セキセイインコたちは自然災害よりも恐れる脅威があります。それは人間です。
古来セキセイインコたちはオーストラリアの先住民族アボリジニーたちに捕食されていました、現在ではセキセイインコを捕まえて食べることはしませんが、経済の発展や自然破壊によって彼らの生息地域が徐々に狭くなっており、非常に住みにくい環境になっているのも事実です。
セキセイインコをこれからお迎えする方は、彼らの境遇をしっかり学び、飼養するセキセイインコたちには最期まで幸せに過ごしてもらえるように配慮し、責任を持って飼養するようにしましょう。

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