鮮やかな体色と大きな体が美しい大型インコ、コンゴウインコについてご紹介します。
〇分類:インコ科コンゴウインコ属
〇体長:81cmから96cmほど
〇体重:1㎏前後(体格により適正体重は増減します)
〇価格:コンゴウインコはワシントン条約 (CITES) Ⅰ類種ですので、購入するのに数多くの手続きを行う必要がございます。
〇寿命:40年から50年ほど
野生での生活
コンゴウインコは別名「アカコンゴウインコ」と言い、カラフルで美しい大型のインコです。
かつて亜熱帯雨林の湿気を帯びた低地や開けた森林や川辺など北アメリカ大陸の南部に在るメキシコの東部の外れから南部にかけてと中央アメリカ南東部に在るパナマ、グアテマラからベリーズにかけて分布していました。さらに、南アメリカの大河として有名なアマゾン川流域やペルーのアンデス山脈西部、ボリビアにパラグアイと広範囲に生息していました。現在コンゴウインコは愛玩鳥として捕獲及び居住地の破壊によって年々個体数が減少しており、絶滅の危機に瀕しています。そのため、なかなかその姿を見ることが出来ない状態となっています。ですが、コイバ島では本土では見ることが出来ないコンゴウインコの巨大なコロニーを今でも確認することが出来ます。
コンゴウインコは80cmを超える大型のインコですが、その半分以上がコンゴウインコ属の特徴である先細りの尖った尾羽となっています。
身体を包んでいる羽毛の大半が真紅ですが、お尻と尾筒部分の羽は明るい青色、大雨覆い羽は黄色、翼の風切羽表面は尾羽の終端部と同じ暗い青色をしています。
風切羽の下面と尾の部分は金属を思わせるゴールドの虹色のキラキラと輝く紫と赤を混ぜた臙脂色をしています。
目の周辺は白い皮膚が露出した部分があり、それが嘴まで繋がっています。嘴の上側はほぼ全体が薄い角色となっており、下側の嘴は黒色です。
雌雄の区別が付かないので、専門家の方でも見分けるのに苦労すると言います。
コンゴウインコは主に植物の種子や花、フルーツなどを食べており、小規模の群れを成して生活しています。
タイハクオウムの性格と特徴
よくベニコンゴウインコと間違われてしまうコンゴウインコですが、ベニコンゴウインコの方が若干重めの深い赤色をしています。
コンゴウインコは繁殖期になると若干神経質気味になり、産卵数も他のインコと比べ少ない傾向にあります。
また、コンゴウインコは無精卵を産卵する確率が高いため、密漁や生息地の破壊といった人為的な行動に加え、無精卵も個体数が減少している原因の1つではないかと考えられています。
現在ではベニコンゴウインコとコンゴウインコの交配種が人気を集めておりますが、日本国内ではなかなか御目にかかる機会がありません。
コンゴウインコはとても知名度の高い鳥類ですが、非常に手間のかかる愛玩鳥でもあるため、素人の方は購入を避けるべきかと思います。
購入から飼養に必要な道具、お世話代がとても高額であり、コンゴウインコからの要求も多く、さらにとても大きな声で鳴くため、熟練の愛鳥家であっても飼養するのに一苦労だと言います。
コンゴウインコを飼育するには、コンゴウインコ1羽に対して幅90cm×奥行90cm×高さ230cmの巨大な鳥籠が必要です。
これはコンゴウインコが自由に運動したり遊んだりすることが出来る最低サイズとなっており、さらに大きな美しい両翼を広げることで筋肉の委縮を防止するためです。
さらに、細かく言いますと、格子の間隔は25mm以下であり、頑丈な金属で作らなければなりません。しかし、鉛や亜鉛を含む部品や塗料を使用した鳥籠はコンゴウインコに悪影響を及ぼすため使用してはいけません。
他にも週に1度は鳥籠を洗浄し、滅菌を行ったり、照明を当てて温かい環境を作り出すなど他にも多くの注意事項が存在します。
しかし、その美しい容姿と愛情をたっぷり注いでくれる主によく懐き、ヒトの言葉を話し、会話を楽しむことが出来るため、しっかりと知識を付け、飼育費用に余裕があり、広大な敷地を持っている方にはオススメです。
口を酸っぱくして言いますが、個体数が激減しているコンゴウインコを飼養する方は、最期まで責任を持って愛情をたっぷり注ぐことが出来る方以外は購入を控えてください。